「広告動画を作ったのに、すぐに離脱されてしまう」
「SNSに動画を投稿しても、最後まで見てもらえない」
このような場合、動画全体を作り直す前に確認したいのが冒頭部分です。
Instagram、YouTube、TikTokなどでは、ユーザーが必ずしも「広告動画を見よう」と思って画面を開いているわけではありません。
そのため、広告動画では内容を丁寧に説明する前に、
「これは自分に関係がありそう」
「この続きが気になる」
と思ってもらう必要があります。
よく「動画広告は冒頭3秒が重要」と言われますが、大切なのは3秒という数字そのものではありません。
重要なのは、視聴開始直後に興味を作れるかどうかです。
この記事では、広告・SNS動画で冒頭が重要な理由と、離脱されやすい動画の特徴、冒頭に入れたい5つの要素を解説します。
なぜ広告動画では冒頭が重要なのか?
YouTubeで目的の動画を見る場合と、SNSをスクロールしている途中で広告動画を見る場合では、視聴者の状態が違います。
SNSでは、
- TikTok
- YouTube Shorts
などの投稿を次々に見ながら、興味がなければすぐ次のコンテンツへ移動できます。
つまり広告動画は、
「続きを見る理由」がない状態からスタートする
と考える必要があります。
その状態で、
「株式会社○○です」
「弊社は○○年に設立し……」
と企業側の説明から始めても、まだ会社に興味を持っていない視聴者には響かない可能性があります。
まず必要なのは、詳しい説明ではなく、
「自分に関係がある情報かもしれない」
と思ってもらうことです。
冒頭で離脱されやすい広告動画の特徴
① 会社名・ロゴから始まる
企業広告では、最初に会社名やロゴを大きく表示することがあります。
もちろんブランド認知が目的なら、ロゴを見せること自体が悪いわけではありません。
しかし、まだ企業を知らない人にとっては、会社名だけでは続きを見る理由にならないことがあります。
たとえば、
「株式会社○○です」
から始めるより、
「毎月の○○作業に時間を取られていませんか?」
とターゲットの課題から始めた方が、自分ごととして認識してもらいやすくなる場合があります。
② 前置きが長い
「今回は○○についてご紹介します」
「こちらの商品にはさまざまな特徴があります」
といった前置きが続くと、本当に伝えたい内容へ到達する前に離脱される可能性があります。
広告動画では、
結論や興味を引く情報を先に見せる
という考え方も重要です。
③ ターゲットが分からない
冒頭を派手にすれば見てもらえるとは限りません。
重要なのは、
「誰のための情報なのか」
が分かることです。
たとえば、
「業務効率化を実現」
だけでは対象が広すぎます。
一方、
「毎月の請求書処理に追われている経理担当者へ」
とすれば、対象者には自分に関係する情報だと認識してもらいやすくなります。
④ 情報を一度に出しすぎる
短時間で伝えようとして、
- 商品名
- 会社名
- キャッチコピー
- 商品説明
- 実績
- キャンペーン情報
などを一度に表示すると、何を見ればいいのか分からなくなることがあります。
冒頭ではすべてを説明するのではなく、
「続きを見るための一つの理由」
を作ることを意識します。
⑤ 映像だけに頼っている
きれいな映像や派手なアニメーションは、視線を止めるきっかけになります。
しかし、
映像が目立つことと、商品に興味を持つことは別です。
視聴者にとって関係のない映像であれば、
「きれいな動画だった」
だけで終わる可能性があります。
映像表現と同時に、
誰の、どんな課題を解決する商品なのか
が伝わる設計が重要です。
広告動画の冒頭に使える5つのパターン
では、実際にどのような冒頭を作ればいいのでしょうか。
商品やターゲットによって正解は変わりますが、代表的な5つの考え方があります。
① 悩み・問題提起から始める
ターゲットが抱えている悩みを最初に提示する方法です。
たとえば、
「毎月の経理処理、まだ手作業ですか?」
「動画を作ったのに問い合わせが増えない……」
などです。
自分が抱えている問題と一致すれば、続きを見る理由になります。
特に、明確な課題を解決する商品・サービスと相性の良い方法です。
実際に介護業界向けAIサービスのFacebook広告動画では、「FAX業務に時間がかかる」という現場の課題から入り、サービス紹介へつなげる構成を採用しました。
広告動画で課題提示をどのように使ったのかは、こちらの制作事例でも紹介しています。
介護業界向けAIサービスのFacebook広告動画を制作|FAX業務の課題を漫画形式で分かりやすく訴求
② 結論・メリットから始める
商品のメリットを最初に提示する方法です。
たとえば、
「○○業務をワンクリックで完了」
「面倒な○○を自動化」
などです。
「この動画を見ると何が分かるのか」
「この商品を使うと何が変わるのか」
を早い段階で提示できます。
③ ターゲットを直接呼びかける
対象者を明確にする方法です。
たとえば、
「物流倉庫の管理者の方へ」
「初めて動画制作を外注する企業担当者へ」
などです。
対象者以外には響きにくくなりますが、その分、狙ったターゲットには自分ごと化してもらいやすくなります。
広告では「全員に見てもらう」より、必要な人に反応してもらうことが重要な場合があります。
④ 意外性・疑問から始める
視聴者が、
「どういうこと?」
と思う情報を提示する方法です。
たとえば、
「その動画、説明を増やすほど伝わらなくなるかもしれません」
などです。
ただし、注意したいのは、興味を引くことだけを目的にしないことです。
冒頭だけ刺激的でも、その後の商品・サービスと関係がなければ成果にはつながりません。
本編につながる疑問や意外性を使うことが重要です。
⑤ 変化・結果から見せる
商品を使った結果や、導入後の状態から見せる方法です。
たとえば、
「毎月3時間かかっていた作業が、こんなにシンプルに」
と結果を先に見せてから、
「なぜ変わったのか」
を説明していく構成です。
商品そのものより、商品によって起こる変化に興味を持ってもらう方法です。
「冒頭3秒」に全部説明する必要はない
「3秒が重要」と聞くと、
最初の3秒ですべて説明しなければいけない
と思ってしまうかもしれません。
しかし、冒頭の役割は商品についてすべて理解してもらうことではありません。
まず、
「もう少し見てみよう」
と思ってもらうことです。
たとえば、
冒頭
「毎月の請求書処理、まだ手作業ですか?」
↓
次のシーン
「AIが仕訳・確認・入力をサポート」
↓
その後
サービスの特徴・使用イメージ
↓
最後
無料登録・問い合わせなどのCTA
というように、情報を順番に見せることができます。
最初から全部説明する必要はありません。
実際のSNS広告動画でも、最初からサービスの機能をすべて説明するのではなく、ターゲットが抱える課題や興味を持つきっかけを冒頭に置き、そこからサービスの価値へつなげる構成が重要です。
AI経理エージェントのSNS広告動画では、短い広告尺の中でどの情報を優先して伝えるかを整理し、無料登録という広告成果を見据えて構成を設計しました。
制作時の考え方はこちらの実績記事で紹介しています。
AI経理エージェントのSNS広告動画を制作|広告成果を見据えた20秒プロモーション事例
冒頭だけ良くても成果にはつながらない
ここまで冒頭の重要性を説明しましたが、
冒頭さえ良ければ成果が出る
というわけでもありません。
冒頭で興味を持ってもらった後に、
- 商品・サービスの価値が伝わる
- ターゲットの悩みと商品がつながる
- 情報量が整理されている
- 最後に行動導線がある
という流れが必要です。
動画は再生されているのに問い合わせにつながらない場合は、冒頭だけでなく動画全体の設計を確認してみましょう。
冒頭以外にも、ターゲット設定や情報量、CTAなど成果を左右するポイントがあります。詳しくは「動画を作っても問い合わせにつながらない理由|成果が出ない動画の5つの特徴」で解説しています。
冒頭を作る前に「誰に見せるか」を決める
広告動画の冒頭を考えるとき、
「インパクトのある言葉は何だろう?」
から考え始めるケースがあります。
しかし、その前に決めたいのがターゲットです。
同じ商品でも、
- 経営者
- 現場担当者
- 一般消費者
- 既存顧客
では、反応する言葉が違います。
そのため、
ターゲット → 悩み・関心 → 冒頭
という順番で考えると、単に目立つだけではなく、商品・サービスにつながる冒頭を作りやすくなります。
まとめ|冒頭の役割は「続きを見る理由」を作ること
広告・SNS動画では、視聴者が動画を見るつもりのない状態から始まることがあります。
そのため冒頭では、
「これは自分に関係がある」
「もう少し見てみたい」
と思ってもらうことが重要です。
代表的な方法として、
- 悩み・問題提起
- 結論・メリット
- ターゲットへの呼びかけ
- 意外性・疑問
- 変化・結果
などがあります。
ただし、冒頭だけを刺激的にしても、その後の商品・サービスにつながらなければ意味がありません。
大切なのは、
ターゲットに合った冒頭から、商品・サービスの価値、そして次の行動まで一つの流れとして設計することです。
ボノマカロニ制作では、広告動画やSNS動画についても、編集だけではなく、ターゲットや訴求内容を整理したうえで構成からご提案しています。
「広告動画を作ったけれど、すぐ離脱されてしまう」
「最初に何を見せればいいか分からない」
という段階からでもご相談いただけます。