「展示会ブースで動画を流したいけれど、どんな動画を作ればいいのか分からない」
「会社紹介動画やサービス紹介動画を、そのまま展示会で流してもいいのだろうか?」
「展示会では何秒くらいの動画が適しているの?」
展示会で商品やサービスを紹介するとき、動画は非常に便利なツールです。
映像やテロップを使うことで、商品・サービスの特徴や企業の強みを短時間で伝えることができます。
しかし、展示会動画を制作するときに注意したいのが、
Webサイトや営業で使用する動画と、展示会で流す動画では視聴環境が大きく異なる
ということです。
展示会では、来場者が必ず動画を最初から見てくれるわけではありません。
ブースの前を歩きながら数秒だけ見る人もいれば、動画の途中から見る人もいます。
さらに、周囲のブースやアナウンスなどで音声が聞こえにくい場合もあります。
そのため展示会動画では、
「最初から最後まで見てもらう」ことを前提にしない設計
が重要です。
この記事では、実際に企業の展示会向け動画を制作してきた経験をもとに、来場者の足を止める展示会動画の作り方や構成、尺、制作時のポイントについて解説します。
展示会動画とは?
展示会動画とは、展示会やイベントなどのブースで商品・サービス・企業について紹介するために使用する動画です。
ブース内に設置された、
- モニター
- 大型ディスプレイ
- デジタルサイネージ
- タブレット
- LEDビジョン
などで放映されます。
展示会動画の役割は、単に商品や会社について詳しく説明することだけではありません。
展示会では、多くの企業が同じ会場に出展しています。
その中でまず、
「何の会社だろう?」
「これは自社に関係ありそうだ」
と来場者に気づいてもらう必要があります。
つまり展示会動画には、
来場者の目に留まる
↓
商品・サービスについて興味を持ってもらう
↓
ブースでの会話や商談につなげる
という役割があります。
動画だけですべてを説明するのではなく、ブースでのコミュニケーションにつなげる入口として考えることが重要です。
展示会動画とWeb動画の違い
展示会動画を制作するときに、最初に理解しておきたいのが視聴環境の違いです。
例えばWebサイトに掲載されている会社紹介動画を見る人は、自分から動画を再生している可能性があります。
そのため、
「この会社について知りたい」
「このサービスについて詳しく知りたい」
という状態から視聴が始まります。
一方、展示会では状況が違います。
来場者はブースの前を歩きながら、複数の企業やサービスを比較しています。
つまり、最初から動画を見るつもりでブースの前にいるとは限りません。
この違いを考えず、Webサイト用に制作した動画をそのまま展示会で流しても、十分に内容が伝わらない場合があります。
来場者は最初から動画を見てくれるとは限らない
例えば60秒の動画を展示会で流していたとしても、来場者が0秒から見始めるとは限りません。
20秒地点から見る人もいれば、40秒地点から見る人もいます。
さらに、ブースの前を通過する数秒しか見てもらえない場合もあります。
そのため、
「最初から見ないと内容が理解できない構成」
にしてしまうと、展示会では伝わりにくくなる可能性があります。
展示会動画では、
どのタイミングから見ても「何についての動画なのか」がある程度分かる
ことを意識する必要があります。
会場では音声が聞こえない可能性がある
展示会場では、
- 来場者同士の会話
- ブーススタッフの説明
- 館内アナウンス
- 周囲の企業の動画や音楽
など、さまざまな音が発生しています。
そのためナレーションで重要な情報を説明していても、来場者には聞こえていない可能性があります。
もちろん音声を使用すること自体に問題はありません。
重要なのは、
音声を聞かなくても最低限の内容が理解できること
です。
映像とテロップだけを見ても、
「誰向けのサービスなのか」
「何を解決するのか」
「どんな特徴があるのか」
が分かる構成を意識しましょう。
競合ブースと同時に比較される
Webサイトでは基本的に、自社のページを見てもらっています。
しかし展示会では、すぐ隣に競合企業や別の商品・サービスが並んでいることがあります。
来場者は、
「自分に関係があるか」
「少し話を聞いてみたいか」
を短時間で判断しています。
そのため展示会動画では、会社について詳しく説明する前に、
「これは自分に関係のある商品・サービスだ」
と認識してもらうことが重要になります。
来場者の足を止める展示会動画の作り方7つ
ここからは、実際に展示会動画を制作するときに意識したいポイントを紹介します。
① 冒頭数秒で「誰のための何なのか」を伝える
展示会動画では、冒頭から会社の沿革や理念を説明するよりも、
「誰の、どんな課題を解決するものなのか」
を伝えた方が興味を持ってもらいやすい場合があります。
例えば物流企業向けのサービスであれば、
「物流現場の待ち時間、まだ人手で管理していませんか?」
採用支援サービスであれば、
「採用しても、すぐ辞めてしまう…」
といったように、ターゲットが抱えている課題から始める方法があります。
重要なのは、
数秒見ただけでも「自分に関係がある」と気づいてもらうこと
です。
② 音声なしでも内容が伝わるようにする
展示会動画では、ナレーションだけに情報を任せないようにします。
例えば、
ナレーションでは、
「受付から呼び出し、管理までを一元化できます」
と説明しているのに、画面にはサービス画面しか表示されていなければ、音声が聞こえない人には何のサービスなのか分かりません。
そこで、
受付
呼び出し
管理
など重要なキーワードをテロップとして画面にも表示します。
ただし、ナレーション全文を字幕として表示すればいいという意味ではありません。
来場者が一瞬見ただけでも意味が伝わるよう、
重要な情報を短い言葉に整理する
ことが大切です。
③ テロップを詰め込みすぎない
音声なしでも伝えようとすると、今度はテロップが増えすぎることがあります。
しかし、展示会の来場者は動画を見るために立ち止まっているとは限りません。
長い文章を画面いっぱいに表示しても、読んでもらえない可能性があります。
例えば、
「当社のシステムを導入することにより、これまで手作業で行っていた受付業務を効率化することができます」
と表示するより、
受付業務を効率化
と短くした方が、一瞬でも意味を理解しやすくなります。
展示会動画では、
「詳しく説明する」より「瞬間的に理解できる」
ことを優先する場面があります。
④ 途中から見ても理解できる構成にする
通常の動画では、
課題
↓
原因
↓
解決方法
↓
サービス
↓
メリット
というように、最初から順番に見ることで内容が理解できる構成を作ることがあります。
しかし展示会では、来場者が途中から動画を見る可能性があります。
そのため各シーンでも、
「何について説明しているのか」
がある程度理解できる設計が重要です。
例えばサービス名や商品名、重要な特徴などを必要に応じて繰り返し表示する方法もあります。
展示会動画では、
動画全体のストーリー
だけではなく、
各シーン単体での分かりやすさ
も意識しましょう。
⑤ 伝える内容を絞る
展示会動画を作るときによくあるのが、
「せっかく作るなら会社について全部紹介したい」
というケースです。
例えば、
- 会社概要
- 企業理念
- サービス
- 機能
- 導入実績
- 強み
- 料金
- サポート
- 社員
- 沿革
など、伝えたい情報はたくさんあります。
しかし、すべてを1本に入れると、一つひとつの情報が薄くなってしまいます。
展示会では、
動画ですべてを説明する必要はありません。
興味を持った人には、その後スタッフが詳しく説明できます。
そのため、
「まず何を知ってもらえば、話を聞いてもらえるのか」
という視点で情報の優先順位を決めましょう。
情報を詰め込みすぎて動画が長くなってしまう原因については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
動画が長くなる原因とは?「全部伝えたい」が伝わらない動画を作る理由
⑥ ループ再生を前提にする
展示会では、同じ動画を繰り返し再生するケースが多くあります。
そのため制作段階から、
最後まで再生された後、もう一度冒頭へ戻る
ことを考えておきます。
例えば最後に長いエンドロールや黒画面が入り、その後突然明るいオープニングへ戻ると、ループした際に違和感が出る場合があります。
また、
「最後まで見なければサービス名が分からない」
構成も展示会には向いていない可能性があります。
展示会動画では、
どのタイミングから見ても内容を理解でき、自然に繰り返し再生できる
ことも意識しましょう。
⑦ 動画を見た後の行動まで考える
展示会動画の目的は、再生回数を増やすことではありません。
最終的には、
- ブースで話を聞いてもらう
- 商品を手に取ってもらう
- デモを体験してもらう
- QRコードを読み取ってもらう
- 資料を受け取ってもらう
- 名刺交換する
- 商談につなげる
などの行動につなげる必要があります。
そのため動画の最後に、
「詳しくはブーススタッフまで」
「無料デモ実施中」
「実際の画面をご覧いただけます」
など、次の行動を提示する方法もあります。
展示会動画単体で考えるのではなく、
動画 → ブース → 会話 → 商談
まで含めて設計することが重要です。
展示会動画のおすすめの尺は?
展示会動画を制作するとき、
「何秒くらいがいいですか?」
という疑問を持つ方も多いと思います。
結論からいうと、
展示会動画にすべて共通する正解の尺はありません。
目的や商品・サービスの複雑さ、ブースでの見せ方によって変わります。
一つの目安として、
15〜30秒程度
商品・サービスの認知やアイキャッチを目的とした短尺動画。
一つの特徴やメリットを強く訴求したい場合にも向いています。
30〜60秒程度
商品・サービスの概要に加えて、特徴やメリットまで伝えたい場合。
展示会向けのサービス紹介動画として使いやすい尺の一つです。
60〜120秒程度
BtoBサービスなど、仕組みや複数の特徴を説明する必要がある場合。
ただし、長くなるほど最初から最後まで見てもらうことを前提にしない構成が重要になります。
展示会動画では、
「動画全体が何秒なのか」だけでなく、「何秒見れば概要が分かるのか」
を考えることが重要です。
例えば60秒の動画でも、最初の5〜10秒程度を見るだけで、
「誰向けなのか」
「何を解決するのか」
「どんなサービスなのか」
が分かれば、その後の会話につながる可能性があります。
展示会動画の構成例
ここでは、BtoBサービスを展示会で紹介する場合の60秒動画を例にします。
0〜5秒|ターゲットの課題
来場者が、
「これは自分に関係がある」
と気づくためのシーンです。
例えば、
「○○業務、まだ人手に頼っていませんか?」
など、ターゲットが抱える課題を提示します。
5〜15秒|サービスを提示
「その課題を解決するのが○○です」
という形で商品・サービスを提示します。
ここで、
何をするサービスなのか
まで短時間で理解できることが理想です。
15〜30秒|特徴・強み
サービスの代表的な機能や競合との違いを紹介します。
すべての機能を説明するのではなく、
「これだけは覚えてほしい」
という特徴を優先します。
30〜45秒|導入メリット
機能そのものではなく、
「導入すると何が変わるのか」
を伝えます。
例えば、
待ち時間を削減
管理業務を効率化
情報共有をスムーズに
など、利用後の変化をイメージできる表現にします。
45〜60秒|次の行動を提示
最後に、
「ブースでデモをご覧いただけます」
「詳しくはスタッフまで」
など、次の行動につなげます。
ただし、これはあくまで一例です。
商品・サービス、ターゲット、展示会での目的によって適切な構成は変わります。
重要なのはテンプレートに当てはめることではなく、
「来場者に何を知ってもらい、次に何をしてほしいのか」
から逆算して構成を考えることです。
展示会動画の制作費用はどのくらい?
展示会動画の制作費用は、制作内容によって大きく変わります。
例えば、
- 支給された素材を中心に編集する
- イラストやアニメーションを制作する
- ナレーションを収録する
- 商品を撮影する
- 社員や施設を撮影する
- 3DCGを制作する
などによって必要な工程が異なるからです。
また、同じ60秒の動画でも、
「すでに構成や素材が決まっている状態から編集する」
場合と、
「ターゲットや訴求ポイントを整理するところから依頼する」
場合では制作内容が変わります。
そのため見積もりを見るときは、総額だけでなく、
企画・構成・台本・撮影・編集・ナレーション・修正など、どこまで含まれているのか
を確認しましょう。
動画制作全般の料金相場や見積もりの確認ポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
動画制作の費用相場はいくら?料金の内訳と見積もりのチェックポイントを解説
実際に制作した展示会向け動画の事例
ボノマカロニ制作でも、展示会で使用する企業・サービス紹介動画を制作しています。
例えば、めっき加工を行う企業様の展示会向け会社紹介動画では、単に会社概要や加工技術を並べるのではなく、
「何ができる会社なのか」
「どのような技術を持っているのか」
「どんな想いでものづくりに取り組んでいるのか」
を整理し、展示会で会社を知った人にも企業の特徴が伝わる構成を考えました。
展示会では、Webサイトのように文章をじっくり読んでもらえるとは限りません。
そのため映像を見た人が短時間でも会社の特徴を理解できるよう、
「何を見せるか」だけではなく「何を伝えるか」
を整理することが重要になります。
実際の動画と制作時のポイントについては、こちらの記事で紹介しています。
展示会で伝わる会社紹介動画を制作|めっき加工技術の強みと想いを3分で表現
展示会動画を制作会社へ依頼するときに伝えたいこと
展示会動画を制作会社へ相談するとき、最初から完璧な企画書を用意する必要はありません。
ただし、以下のような情報があると制作会社側も具体的な提案をしやすくなります。
- 出展する展示会
- 来場するターゲット
- 紹介する商品・サービス
- 展示会での目的
- ブースの大きさ
- モニターやサイネージのサイズ
- 音声を使用できるか
- 希望する動画尺
- 使用できる写真・映像・資料
- 希望納期
- おおよその予算
特に重要なのが、
「展示会で動画を見た人に、その後どうしてほしいのか」
です。
例えば、
「まずサービス名を覚えてほしい」
「ブースでデモを体験してほしい」
「担当者との商談につなげたい」
では、動画で優先すべき情報が変わります。
「まだ構成が決まっていない」
「何を動画で伝えるべきか分からない」
という場合は、その段階から制作会社へ相談しても問題ありません。
動画制作を依頼する前に整理しておきたい内容については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
動画制作の打ち合わせで準備すること7選|初めて依頼する企業向けチェックリスト
まとめ|展示会動画は「最後まで見てもらう」前提で作らない
展示会動画では、映像をきれいにすることだけが重要なのではありません。
展示会には、
来場者が途中から動画を見る
音声が聞こえない可能性がある
数秒しか見てもらえないことがある
周囲に競合ブースがある
という、Web動画とは異なる視聴環境があります。
だからこそ、
「誰に見せるのか」
「何を一番伝えるのか」
「何秒見れば内容が理解できるのか」
「動画を見た後に何をしてほしいのか」
を整理してから構成を考えることが重要です。
展示会動画は、
「最初から最後まで見てもらう動画」
ではなく、
「どこから見ても興味を持つきっかけを作れる動画」
として設計することがポイントです。
ボノマカロニ制作では、展示会動画についても、構成が決まっていない段階からご相談いただけます。
会社資料やWebサイト、商品・サービス資料などをもとに、
誰に何を伝えるべきか
展示会でどのように見られるのか
動画からどの行動につなげるのか
を整理したうえで、構成からご提案しています。
「展示会で動画を流したいけれど、何を入れればいいか分からない」
「Webサイト用の動画を展示会でも使っていいのか迷っている」
「サービスの特徴が多く、どう整理すればいいか分からない」
という段階からでも、お気軽にご相談ください。
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展示会で「伝わる動画」、設計から一緒に考えませんか?
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- ターゲット・目的の整理から一緒に考えます
- 展示会の視聴環境を踏まえて構成をご提案します
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