企業紹介動画を作ろうとしたとき、
「何を入れればいいのか分からない」
「伝えたいことが多くて、動画が長くなってしまう」
「会社概要を順番に紹介するだけでいいの?」
と悩む企業担当者の方も多いのではないでしょうか。
企業紹介動画は、会社概要や事業内容を並べれば伝わるわけではありません。
重要なのは、
「誰に、何を、どの順番で伝えるか」
を制作前に設計することです。
同じ会社を紹介する動画でも、営業で使うのか、採用で使うのか、展示会で使うのかによって、必要な構成は変わります。
この記事では、企業紹介動画・会社紹介動画の基本構成から、3分動画の構成テンプレート、実際の台本の作り方まで解説します。
なぜ企業紹介動画では「構成」が重要なのか
企業紹介動画を作る際、つい入れたくなるのが、
- 会社概要
- 事業内容
- 沿革
- 商品・サービス
- 実績
- 代表者の想い
- 社員紹介
といった情報です。
もちろん、どれも企業を紹介するうえで大切な情報です。
しかし、それらを順番に並べただけでは、視聴者にとって「何を伝えたい動画なのか」が分かりにくくなることがあります。
特に初めて会社を知る人にとって重要なのは、
「何をしている会社なのか」
「自分にどんな関係があるのか」
「他社と何が違うのか」
といった情報です。
企業側が伝えたい順番と、視聴者が知りたい順番は必ずしも同じではありません。
だからこそ企業紹介動画では、情報量だけではなく「情報を見せる順番」が重要になります。
そもそも「自社に会社紹介動画は必要なのか?」と迷っている方は、「会社紹介動画はいらない?成果が出る会社と出ない会社の違い」も参考にしてください。
企業紹介動画を作る前に決めたい3つのこと
構成を考える前に、まず整理しておきたいことがあります。
① 誰に見てもらうのか
同じ会社を紹介する場合でも、
- 新規顧客
- 取引先
- 求職者
- 展示会の来場者
- Webサイトの訪問者
では、知りたい情報が異なります。
たとえば求職者であれば、仕事内容や職場環境、社員の雰囲気などが重要になるでしょう。
一方、新規顧客向けであれば、サービスの特徴や実績、他社との違いなどが重要になります。
まずは、
「今回の動画で最も伝えたい相手は誰なのか」
を明確にします。
② 何を伝えたいのか
企業にはたくさんの強みがあります。
しかし、すべてを1本の動画で伝えようとすると、情報量が増え、一番重要なメッセージが埋もれてしまいます。
そこで、
「この動画を見た人に、一つだけ覚えてもらうとしたら何か」
を考えてみましょう。
企業の技術力なのか。
サービスの便利さなのか。
実績なのか。
会社としての考え方なのか。
中心となるメッセージを決めることで、構成を整理しやすくなります。
情報を詰め込みすぎて動画が長くなる原因については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
動画が長くなる原因とは?「全部伝えたい」が伝わらない動画を作る理由
③ 見た後に何をしてほしいのか
企業紹介動画は、見てもらうことだけが目的ではありません。
たとえば、
- 問い合わせしてほしい
- 資料請求してほしい
- 採用へ応募してほしい
- 商談につなげたい
- サービスページを見てほしい
- 会社への理解を深めてほしい
など、動画によって目的は異なります。
最終的な行動を決めておくことで、その行動につながるように逆算して構成を考えられます。
企業紹介動画でよくある構成の失敗
会社概要から始めてしまう
企業紹介動画でよくあるのが、
「株式会社○○は、20XX年に設立され……」
という会社概要から始まる構成です。
会社を紹介する動画なので、間違いではありません。
ただし、まだその企業に興味を持っていない人にとって、設立年や所在地が最初に知りたい情報とは限りません。
まず、
「どんな会社なのか」
「どんな価値を提供しているのか」
「なぜ見る価値があるのか」
を伝え、その後に必要な会社情報を見せる方が分かりやすいケースもあります。
情報を詰め込みすぎる
企業紹介動画だからといって、
「会社のことを全部紹介しなければならない」
わけではありません。
会社紹介、商品紹介、採用、ブランディング、代表者の想いなどをすべて入れると、動画の役割が曖昧になります。
大切なのは、情報量を増やすことではなく、
「この動画の目的に必要な情報は何か」
を判断することです。
自社目線だけで構成してしまう
企業側が伝えたいことと、視聴者が知りたいことは異なる場合があります。
たとえば、
「創業30年です」
という情報も、その事実だけを伝えるより、
「30年間、○○という課題に向き合ってきました」
「30年間培ってきた技術で○○を実現しています」
と視聴者にとっての価値につなげた方が、意味が伝わりやすくなります。
企業紹介動画では、
「自社が何を伝えたいか」
だけではなく、
「視聴者にどう受け取ってほしいか」
まで考えることが重要です。
3分で伝える企業紹介動画の基本構成
3分程度の企業紹介動画であれば、一例として次のような構成が考えられます。
| 時間 | 内容 | 役割 |
|---|---|---|
| 0:00〜0:15 | オープニング | 興味を引く・会社の価値を伝える |
| 0:15〜0:45 | 課題・背景 | 視聴者との接点を作る |
| 0:45〜1:45 | 事業・サービス紹介 | 何をしている会社なのかを伝える |
| 1:45〜2:30 | 強み・実績 | 選ばれる理由や信頼性を伝える |
| 2:30〜2:50 | 想い・ビジョン | 企業らしさを伝える |
| 2:50〜3:00 | CTA | 次の行動へつなげる |
もちろん、すべての企業紹介動画をこの構成にする必要はありません。
採用目的なら社員や職場の紹介を増やす。
営業目的ならサービスや導入メリットを増やす。
ブランディング目的なら企業理念やストーリーを重視する。
このように、目的によって時間配分を変えていきます。
3分の企業紹介動画|台本テンプレート
ここからは、実際にどのような台本にすればよいのか、一つの例を紹介します。
仮に「法人向けサービスを提供している企業」の紹介動画を作るとします。
0:00〜0:15|興味を引く
【映像】
サービスを利用している様子、企業の象徴的なシーン、仕事風景など。
【ナレーション例】
「○○という課題を、もっとシンプルに。」
「私たちは○○を通じて、企業の○○を支援しています。」
ここでは細かな会社説明より、
「何をしている会社なのか」
を短時間で理解してもらうことを優先します。
0:15〜0:45|視聴者の課題を提示する
【映像】
顧客が実際に困っている状況や、業界が抱えている課題をイメージできるシーン。
【ナレーション例】
「○○業界では、現在○○という課題があります。」
「業務の複雑化によって、現場では○○に多くの時間が使われています。」
視聴者が、
「これは自分たちにも関係がある」
と感じられる内容にします。
0:45〜1:45|事業・サービスを紹介する
【映像】
サービス画面、製品、社員の仕事風景、利用シーンなど。
【ナレーション例】
「そこで私たちが提供しているのが○○です。」
「○○によって、これまで必要だった△△を効率化し、□□を実現します。」
ここでは単に機能を並べるのではなく、
「そのサービスによって顧客の何が変わるのか」
まで伝えることが重要です。
1:45〜2:30|強み・実績を伝える
【映像】
導入企業、実績データ、技術、スタッフ、顧客の声など。
【ナレーション例】
「これまで○○社以上に導入され、さまざまな企業の○○を支援してきました。」
「私たちの強みは、○○だけではありません。導入後の○○まで一貫してサポートしています。」
ここでは、
「なぜこの会社を選ぶのか」
という理由を伝えます。
2:30〜2:50|企業の想いやビジョンを伝える
【映像】
社員、代表者、企業の象徴的な風景など。
【ナレーション例】
「私たちが目指しているのは、○○を提供することだけではありません。」
「○○を通じて、△△を実現できる社会を目指しています。」
企業の理念をそのまま読み上げるのではなく、事業と結び付けて伝えることで印象に残りやすくなります。
2:50〜3:00|CTA
【映像】
企業ロゴ、Webサイト、サービス名、問い合わせ先など。
【ナレーション例】
「○○についてお困りの方は、ぜひ私たちにご相談ください。」
動画を見た後に、
「何をすればいいのか」
が分かる状態にします。
企業紹介動画は「課題→解決」だけが正解ではない
ここで注意したいのが、すべての企業紹介動画を、
「課題 → 解決策 → サービス紹介」
にする必要はないということです。
たとえば、ものづくり企業のブランディング動画であれば、
「技術 → 人 → 想い → 未来」
という構成の方が合う場合があります。
採用動画なら、
「働く人 → 仕事内容 → 職場環境 → 将来」
という流れも考えられます。
重要なのはテンプレート通りに作ることではなく、
「誰に、何を感じてもらいたい動画なのか」
から構成を決めることです。
企業PR動画と会社紹介動画の違いや、目的ごとの考え方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
企業PR動画とは?会社紹介動画との違い・効果・制作のポイントを解説【2026年版】
実際の企業紹介動画ではどう構成する?
実際の制作では、企業の目的や強みに合わせて構成を変えていきます。
たとえば当社が制作した、めっき加工会社の展示会向け会社紹介動画では、単純に会社概要や加工技術を順番に説明する構成にはしていません。
技術そのものだけでなく、
「どのような強みを持つ企業なのか」
「ものづくりにどう向き合っているのか」
まで伝えられるように構成しました。
展示会では、初めて会社を知る人も多いため、短時間でも企業の特徴や信頼感が伝わることが重要です。
実際の動画と制作時に考えたポイントについては、こちらで紹介しています。
展示会で伝わる会社紹介動画を制作|めっき加工技術の強みと想いを3分で表現
台本を作る前の打ち合わせも重要
企業紹介動画の構成は、制作会社だけで考えるものではありません。
制作会社は映像制作のプロですが、
- 実際のお客様が抱えている悩み
- 営業時によく聞かれる質問
- 他社と比較されたときの強み
- お客様から評価されているポイント
- 社内では当たり前になっている独自の技術
といった情報は、企業側が最もよく知っています。
こうした一次情報を制作会社と共有することで、その企業にしか作れない構成になります。
初めて動画制作を依頼する場合に、打ち合わせ前に整理しておきたい内容はこちらの記事でまとめています。
動画制作の打ち合わせで準備すること7選|初めて依頼する企業向けチェックリスト
また、企業紹介動画を依頼する制作会社を検討している方は、「企業紹介動画の制作会社の選び方|会社紹介で失敗しない7つのチェックポイント」もあわせてご覧ください。
https://bonomacaroni-inc.com/video-production-tips/video-production-company-selection/
企業紹介動画の構成で大切なのは「何を削るか」
構成を作っていくと、
「この内容も入れたい」
「せっかくだから、この実績も紹介したい」
と情報が増えていくことがあります。
しかし、3分という時間には限りがあります。
情報を増やし続けるのではなく、
「この動画の目的に本当に必要なのか」
を基準に整理することが重要です。
企業紹介動画の役割は、会社に関するすべての情報を説明することではありません。
動画で興味を持ってもらい、詳細はWebサイトや営業資料で説明するという役割分担もできます。
伝えたい情報を削ることは、情報不足にすることではありません。
一番伝えたい内容を、より伝わりやすくするための作業です。
実際に動画制作では、「全部伝えたい」と情報を増やした結果、動画が長くなり、かえって伝わりにくくなるケースもあります。
情報を整理する考え方については、「動画が長くなる原因とは?『全部伝えたい』が伝わらない動画を作る理由」でも詳しく解説しています。
まとめ|企業紹介動画は「何を・誰に・どの順番で伝えるか」
企業紹介動画で重要なのは、単に会社情報を並べることではありません。
制作前に、
- 誰に見てもらうのか
- 何を一番伝えたいのか
- どの順番なら伝わるのか
- 見た後に何をしてほしいのか
を整理することが重要です。
3分という限られた時間でも、情報に優先順位を付ければ、企業の強みやサービス、想いを十分に伝えることができます。
そして、今回紹介したテンプレートはあくまで基本形です。
成果につながる構成は、企業の目的やターゲット、動画を使用する場所によって変わります。
ボノマカロニ制作では、いきなり編集から始めるのではなく、事業内容やターゲット、動画の目的、競合との違いなどを整理したうえで構成をご提案しています。
「会社の魅力をどう動画にすればいいか分からない」
「伝えたいことが多く、構成を整理できない」
という段階からでも、お気軽にご相談ください。
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